この度サンリツ服部美術館では、服部一郎の生誕90 周年を記念し、彼が蒐集した名品を過去最大の規模でご紹介いたします。
服部時計店創業者・服部金太郎を祖父に持つ一郎は、若くして国際感覚を身につけ時計事業の国際化を図り、更に、時代の先見性を発揮しコンピュータ業界に進出して事業の多角化を導きます。また、国際交流の支援活動にも携わり多方面に活躍しました。
当館の近現代絵画コレクションは、諸外国を飛び回る忙しい日々の合間を縫って日本やフランス、アメリカなどで求めたものです。19 世紀末から20 世紀の作品が大半を占め、親しみやすい画題と温かみのある色彩が多いその作品群からは、情に厚く、生きる喜びを大切にした人柄が偲ばれます。
本展では、当館のコレクションから50 余点の名品を精選し、画家同士の交流やつながりに触れつつご紹介いたします。服部一郎がこよなく愛した魅力あふれる作品との出会いを、お楽しみいただけましたら幸いです。