この度、サンリツ服部美術館では、陶磁器のかたちに注目した展覧会を開催いたします。
陶磁器は土や粘土をこねてかたちをつくり、焼き固めたものです。起源はいまだ明らかになっていませんが、古くは煮炊きのための鉢や貯蔵用の壺といった日用雑器が作られていました。その後、文明の発展とともに、素地の性質や用途に合わせた成形方法が次々と開発され、風土や時代の流行をかたちに取り入れた陶磁器が多く製作されるようになります。多種多様なうつわからは、道具としての使いやすさだけでなく、暮らしを彩るために陶磁器に美を追い求めた人々の姿も伺えます。
本展では、当館の所蔵品のなかから約40点の陶磁器を展示し、かたちや成形技法についてご紹介いたします。かたちを通して、人々の生活を支えてきた魅力あふれる陶磁器の世界をお楽しみいただけましたら幸いです。