華やかなやきものを次々と誕生させ、常に世界をリードしてきた中国。この度は「花」をテーマに三つの視点から中国陶磁の魅力をご紹介いたします。
まず一つ目は、花が描かれたうつわを展示します。世界には様々な文様がありますが、その中でも花は最も多いモチーフの一つです。中国でも古くから牡丹や蓮などの美しい花が描かれたうつわが人々の生活を彩ってきました。
二つ目は、花をいける道具・花器に注目します。古来より花を愛でる文化があった中国では陶磁製の花器も多く生産されていました。これらの花器は、平安時代以降、日本にももたらされ、鎌倉時代には室内装飾にも大きな影響を与えています。
中国の陶磁装飾の技法の名称には、「印花」や「貼花」、「青花」など文様を意味する「花」の文字が付いたものが多くあります。三つ目では、これらの装飾技法が用いられた作品などをご紹介いたします。
本展を通じて、大陸に咲き誇った美しい中国陶磁の世界をお楽しみいただければ幸いです。